スポーツマウスガード(スポーツマウスピース)について
マウスガードは2つの大きな役割があります。
一般にスポーツ中での顔面の外傷は交通事故や転倒などと比べると全体の10~20%程度です。
しかし、スポーツ中での外傷では上前歯の破折(はせつ)や脱臼が圧倒的に多い状況です。前歯の外傷は見た目に大きく影響することや治療費が高額になる場合が多いです。フルコンタクトスポーツにマウスガードは必須アイテムとなっており、外部からの衝撃を吸収してダメージを最小限に抑えてくれます。
また、一方でマウスガードを使用すると“噛みしめ”がより強く出来るようになり、瞬発力が増します。
人は瞬時に力を出すときに歯をくいしばります。それにより、生理的に力を増幅できます。重い物を持ち上げるときに、口を開いたままでは力が入りませんね?
強く“くいしばる”とより力が増幅されますが、あまり強く“くいしばる”と負担が増して歯や顎に荷重がかかり過ぎてしまいます。より強い力を持続させて“くいしばる”が出来れば理想です。
そこでマウスガードが上と下の歯の間に約1.0mmの厚さで介入致します。耐久性・弾性のあるシリコン素材で出来ているので、くいしばったときにクッション効果を発揮致します。
それにより、マウスガードを装着していない時より強くくいしばれるので、瞬発力の増幅につながります。
このようにマウスガードは外傷の軽減と力の増幅に役立ちます。
※歯ならびが悪い人や虫歯・歯周病や歯の欠損がある人は正常な場合と比べて、くいしばりが強く出来ません。そのような場合には、まず歯の治療が優先になることがあります。
スポーツマウスガードの多様な効果
- 歯牙の破折・磨耗・脱臼の防止
- 口腔内の裂傷防止
- 顎や顎関節の保護及び衝撃の緩和
- 脳震とう・脳神経系および頸部損傷の予防
- バランス感覚の向上、瞬発力アップ
保護者・指導者・選手の皆さまへ
失ってしまった歯は二度と戻ってきません。
脳震とうは、記憶力減退、計算力減少、人格異常を起こす事があります。
マウスガードはこれらの危険性を最小限に抑制出来ます。
「競技人生」より「人生」はるかに長いものです。歯そして身体のダメージを極力避けて、競技人生後の生活を快適に送るための保険として、マウスガードを歯科医院で作ることを強くお勧めします。