生活習慣病についてのアドバイス
私たちは口と歯を使って食べ物を噛み砕き、飲み込み、エネルギーに変えています。
そのエネルギーはヒトの身体の成長発達に必要不可欠です。
また、口を使ったコミュニケーションはヒトにとって何よりも大切です。
だからこそ口と歯(口腔内)を大切にし、健康な状態にしておくことは非常に価値があることと言えます。
口腔内から全身の健康を維持しましょう
高齢者になると免疫力が低下するため、虫歯や歯肉炎にかかり、さらに悪化させて歯周病(歯槽膿漏)になっている方が多くみられます。
さらに、これを放置すると虫歯や歯周病の菌が体内に侵入し、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが何倍にも高まってしまいます。全身の健康維持のために、口腔内の悪いところを治療しメンテナンスをする必要があるでしょう。
当院は予防歯科の観点から、歯科治療を行っております。
セルフケアの状況の調査
歯みがきの時間や回数、使っている器具や歯みがき後のうがい薬について品名や効能を聞きとります。フッ素が入っているかどうかと、その方に適したものであるかも一つのポイントです。
日本人は真面目できれい好きなので、75%の人が1日2回以上歯を磨いている(厚生労働省の2011年度歯科疾患実態調査による)のですが、その一方で「歯みがきに自信がある」という人でも約8割が磨き残しをているという調査結果(ライオン株式会社、2014年)が出ております。ほとんどの人が自分流の歯みがきになってしまっているのです。自分の磨き方がきちんと出来ているか、歯科医院でチェックしてもらいましょう。
また、歯ブラシの選択も重要です。セルフケアグッズについても、お気軽にご相談ください。
食事についての聞き取り調査
食事の回数と時間、内容、規則性を聞きとります。食事の回数が多いと、それだけ口の中が酸性になって歯が溶けやすくなってしまいます。食事時間が不規則な場合はセルフケアが難しく、虫歯リスクを高めてしまうケースもあるようです。
栄養相談
栄養相談では患者さまのライフスタイルを尊重しつつ、虫歯や歯周病を繰り返さないお口にしていくことを目的とした食事のとり方をご提案しております。
“生活習慣病”というと糖尿病や高血圧を思い浮かべやすいですが、実は虫歯や歯周病も普段の食生活や不適切なブラッシングによる生活習慣病と言えます。
「食生活に問題がある」と言っても、食事の内容から食べ方までさまざまです。栄養相談を通じて、食生活の問題を発見することができればと考えます。また、虫歯や歯周病以外に疾病をお持ちの患者さまにはその疾病にあった食事療法も併せて提案させていただきます。
ご自身の食生活を振り返る時間というのは日常生活の中では取ることが難しいもの。この栄養相談の時間をぜひ、活用していただければと思います。
お口は健康の入り口です
お口の中は内臓の入り口とまで言われる重要な器官です。口腔内の健康を保つことが出来れば、身体の他の器官も健康なままで一生暮らすことが出来るはずです。
そこで歯や口腔内の健康を維持するために、定期的な検診がとても大切になってきます。
検診によって虫歯や歯周病になるリスクを判定し、個人のリスクに応じて予防プログラムを立案致します。プラークコントロールを行い、患者さまの歯の寿命を長くすることが予防歯科の目的です。
口の中の汚れ=バイオフィルムは、1か月も放置しておくとブラッシングしても取ることが出来ない歯石になり、それが虫歯の原因となる「虫歯病原菌のたまり場」になってしまうので、こまめに除去する必要があります。
虫歯リスクの高い人は1か月に1度、リスクが低い方でもバイオフィルムが成熟して歯石が増える前に、歯科医院でのメンテナンスを受けましょう。