お口の健康と全身の健康を守るために
こんにちは。
大塚デンタルオフィス、院長の小巻です。
11月8日は「いい歯の日」です。この記念日は、日本歯科医師会が厚労省とともに推進している「80歳で20本以上の自分の歯を保とう」という「8020運動」の一環でもあります。
8020運動から次のステップへ
2016年に実施された歯科疾患実態調査によると、80歳で20本以上の歯を保っている人の割合は51.2%。つまり、80歳の2人に1人が目標を達成していることになります。歯の健康への意識が高まる中、次のステップとして「口腔機能の維持」に注目が集まっています。
「飲み込む」「噛む」「話す」3つの口腔機能
口腔機能は、加齢とともに低下し、40代頃から徐々に衰え始めるといわれています。機能の低下により「滑舌が悪くなる」「食べこぼしが増える」「むせる」「噛めない食品が増える」といった症状が見られることもあります。これが「オーラルフレイル」と呼ばれる老化の兆候です。オーラルフレイルを放置すると、栄養不足により筋肉が衰え、全身の健康を損なう可能性もあります。
オーラルフレイルの予防法
オーラルフレイルを防ぐための4つのポイントを押さえ、日々の生活で意識しましょう。
1. 噛める歯を残す
虫歯や歯周病を防ぐため、毎日の歯みがきと定期検診が重要です。失った歯は義歯などで補いましょう。
2. 栄養バランスの取れた食事
年齢を重ねると柔らかい食品に偏りがちです。魚や肉、野菜など、さまざまな食品をバランスよく取りましょう。
3. 口周りの筋肉を鍛える
よく噛んで食事をし、会話の際には唇や舌、頬を積極的に動かすことで、筋力の維持を心掛けましょう。
4. 喫煙や飲酒を控える
喫煙や過度の飲酒は虫歯・歯周病のリスクを高めます。理想はやめることですが、できる限り減らすよう努力しましょう。
口腔機能を鍛え、健康寿命を延ばす
歯と口腔機能が健康であれば、次のような良い効果が期待できます。
- 歯の本数が多いほど寿命が長い
- 幅広い食品を美味しく楽しめる
- 口腔機能が維持されると、姿勢や歩行が安定する
- 噛む回数が増えることで唾液が分泌され、お口の中が清潔に保たれる
- 脳が活性化され、認知症の予防に役立つ
まとめ
8020運動を達成した後は、次の目標として口腔機能の維持が大切です。オーラルフレイルを予防し、長く健康な生活を楽しむためには、日々の習慣が鍵となります。毎日のケアを大切にし、お口の健康と全身の健康を守りましょう。