歯の本数が寿命に影響する理由とは?
こんにちは。
大塚デンタルオフィス、院長の小巻です。
今回は、歯の健康と寿命の関係についてお話しします。
皆さまは、歯の本数が寿命にまで関わることをご存じでしょうか?
実は、歯の残存本数が20本以下の人は、20本以上ある人と比べて死亡率高いというデータもあります。
歯の本数が全身の健康に与える影響
歯周病による影響
歯の本数が全身の健康に関わる大きな理由は、口腔内の健康状態が体全体の健康に影響を及ぼすからです。
例えば、中高年の方が歯を失う原因の多くは歯周病です。この歯周病は、糖尿病や脳卒中、心臓病といった全身疾患と深い関わりがあることが分かっています。歯周病によって引き起こされる口腔内の炎症が血管を通じて全身に波及することで、こうした疾患が悪化しやすくなるのです。
歯がないことによる影響
噛むことで脳が刺激を受け、認知機能が活性化するというメカニズムがあるため、歯が少ないと脳への刺激が減り、認知症リスクが上がるとされています。
また、歯が少なくなると左右のバランスが崩れることもあり、転倒のリスクや認知症のリスクが高まることもあります。
このように、歯の本数の減少は、全身の健康に影響があるのです。
生活の質にも大きく影響する歯の本数
歯の本数が維持されることで、私たちは多彩な食事を楽しむことができます。
20本以上の歯が残っていると、食べたいものを噛みしめることが可能です。しかし、5本以下になると、食べられるものがバナナやうどんなど軟らかい食品に限られてしまいます。こうした食事は、単に味わいや満足感を減少させるだけでなく、食事の楽しみが減ることで生活の質(QOL)にも影響を及ぼします。
お口の健康を守るために
虫歯や歯周病の予防に加え、歯を失った場合の適切な治療がお口の健康を支えます。
- 定期検診と歯みがき指導
虫歯や歯周病の予防のために、歯科医院での定期的な検診が重要です。
毎日のセルフケアだけではなく、歯科医院の専門的なケアで歯の健康を維持していきましょう。 - 歯が抜けた場合の早急な治療
失った歯の放置は、歯並びの乱れや噛み合わせの問題を引き起こしやすくなります。
歯科医院では、歯が抜けた・欠けた・抜歯が必要といった、一人ひとりのお口の状態に合わせて、必要な処置や治療をご提案します。 - 入れ歯やブリッジのメンテナンス
補綴物はメンテナンスが必要です。
安心して噛み続けられるように、入れ歯やブリッジのメンテナンス、調整など定期的なチェックが重要です。
歯を失った場合、早めの対策が鍵
現代の歯科医療では、失った歯を補うための入れ歯やインプラント、ブリッジにより、噛む力を取り戻すことができます。
失った歯を放置しておくと、隣の歯が空いたスペースに傾くなどして歯並びが乱れる原因にもなります。これは噛み合わせが悪くなるだけでなく、残りの歯にも負担が掛かります。歯が抜けてしまった場合は、できるだけ早くかかりつけの歯科医院などにご相談ください。
まとめ
毎日の歯みがきや歯ぐきのケアを大切にし、歯を失ってしまった場合はできるだけ早く歯科医院を受診することで、長く健康な生活を保つことが可能です。豊かな人生を楽しむためにも、歯の健康をしっかり守り、食事を心から楽しめる生活を目指しましょう。